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ARMベースMacBookはiPhone SE的な安価な製品に?ChromebookやARM版Windowsのライバルとして

ARMベースのMacBookこと「MacBook SE」(iPhone SEになぞらえた仮称)は、Chromebookや中程度の価格帯のWindowsノートPCの市場を破壊する可能性があるとTom's Guideが伝えています。

Appleは12インチのMacBookを復活させるかもしれません。
Bloombergの報道によると Appleは2021年までに独自のチップを搭載したMacマシンを販売することを計画しており、来年には事実上のMacBook SEが発売される可能性があります。

ARM搭載MacBookのライバルとしては、すでに教育市場などで成功を収めているGoogleのChromebookや、Microsoftが進めているARMベースのQualcomm Snapdragon SoCを搭載したWindows 10ノートPC「Always Connected PC」があります。
こうしたコンピュータはいずれも、文章作成、メール、ビデオ通話、ブラウジング、Netflixなどの視聴などの日常的なコンピューティングを長時間処理できるよう設計されており、少なくとも1日分のバッテリー駆動時間を実現しています。
一方、こうした製品は、性能重視の設計ではなく、IntelやAMDプロセッサを必要せず、低消費電力のモバイルチップで十分となっています。


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12インチMacBook


Chromebookは学生や教育市場で人気があります。その中でもよりプレミアムなモデルは高価で、IntelのCPUを搭載しています。搭載されるChrome OSは、macOS や Windows 10とくらべて柔軟性がなく、アプリは豊富ではありません。
一方、Always Connected PCは、搭載されるWindows 10がもともと IBM の x86 アーキテクチャを使用したチップ上で動作するように設計されていたため、アプリの互換性で苦戦しています。RISCアーキテクチャはx86とは根本的に異なるため、ARMベースのチップ上でWindows 10とそのサードパーティ製アプリを動作させるにはエミュレーションが必要となります。

こうしたライバルに対して、AppleはARMベースのMacBookをぶつけるというわけです。

Appleは、Chromebooksよりも柔軟性を与え、ARMベースのWindows PCの持つ欠点を迂回するような製品を送り出すはずです。
iPadOSがmacOSのような機能を提供し、キーボードやトラックパッドをサポートしている現在、AppleがmacOSをRISCとARMで動作するように作り直すことは、それほど難しいことではないかもしれません。

TechsponentialのナリストAvi Greengart氏は、IntelからARMに移行することで、Appleはラップトップのチップがどのように動作するかをよりコントロールできるようになると主張しています。独自チップを設計することで、CPU性能、GPU性能、AI性能、バッテリー寿命、放熱、コストなどのトレードオフを調整することもできるとGreengart氏は主張しています。ARMに移行する第二の理由は、Windowsの競合他社と同じチップセットを持たないという他社との差別化、そして性能です。iPad Proに搭載されているA12XやA12Zは、すでにいくつかのベンチマークでMacBook Proに搭載されているIntelプロセッサを上回っています。

Appleが抱えるカルト的な支持者がいることを踏まえると、600から900ドルの価格帯の12インチMacBookを開発することができれば、ほぼ確実に大売れするとGreengart氏は予測しています。

Appleは単純に12インチのMacBookのボディを使い、iPhone 12搭載と期待されているA14 Bionicのようなチップを搭載することも可能でしょう。Magic Keyboardのようないくつかの変更を加え、macOSがRISCアーキテクチャに合わせて調整されていれば、新しいMacBookはすぐに使えるようになるではずです。AppleはこうしたことをiPad Air第3世代やiPad mini第5世代でやっており、どちらも外観デザインはかなり古いですが、スペックは最新型にアップデートされています。古い革袋に新しい酒を入れているようですが、革袋の微調整でまだまだ現役でいけるということなのでしょう。