Appleシリコンに搭載されると噂れている「A14X Bionic」チップのベンチマークが、現地時間10日に開催されるAppleの「One More Thing」イベント前に「Geekbench」に掲載されていることをAppleInsiderが伝えています。
それによれば、A14XのCPUベンチマークでは、3.10GHzまでターボブースト可能となっており、3GHz以上のクロックを記録する初のカスタムAppleチップとなるようです。A14Xはbig.LITTLE技術を採用した8コアプロセッサとなり、GPUのスコアでは8GB RAMがプロセッサに搭載されることが明らかになっています。

シングルコアベンチマークでは、A12Zが1118であるのに対し、A14Xは1634をスコアしています。比較として、A14は1583であり、シングルコアスコアは「X」のあるなしでは大きく変わらないことが通例なことから、予想通りの結果といえそうです。
マルチコアベンチマークでは、A12Zが4657だったのに対し、A14Xは7220です。A14は4198であり、GeekBenchののテストを見る限り、A14Xはパフォーマンスが著しく向上していることが見て取れます。
A14Xは、メモリーとグラフィックス機能が追加されたことで、標準的なiPhone向けプロセッサよりもはるかに高性能になっているといえます。
Intelプロセッサと比較してみると、Intel Core-i9プロセッサを搭載した16インチMacBook Proは、シングルコアで1096、マルチコアで6869というスコアを出しています。
つまり、A14Xは、ハイエンドのCore i9よりも高いパフォーマンスを記録しているわけです。
プロセッサ | シングルコアスコア | マルチコアスコア |
---|---|---|
A14X | 1634 | 7220 |
A12Z | 1118 | 4657 |
A14 | 1583 | 4198 |
Core i9-9980HK | 1096 | 6869 |
A14Xのベンチマークは、未知のデバイスでGeekbench 5を使って行われたとされ、このベンチマークが本物かどうかは不明であり、AppleInsiderは確実な出所を確認することができなかったとしています。
したがって、このスコアをそのまま鵜呑みにすることはできませんが、もし正確であれば、このテストはAppleシリコンを搭載したMacが有するパフォーマンスの向上を示す良い指標となるではずです。
Appleのイベント「One more thing」は、現地時間11月10日(火)午前10時より開催されます。
日本時間11日(水)午前3時からです。
イベントの模様は公式サイトやYouTubeでも配信されます。
イベントでは、13インチMacBook Air、13インチMacBook Pro、16インチMacBook Proを発表すると予想されています。以前には12インチMacBookの復活も噂されていましたが、ここ最近は決定的な情報は出ていません。
そのほかにも、オーバーイヤー型ヘッドフォンAirPods Stuido、忘れ物追跡タグAirTagなど、Mac以外の新製品についても発表があるかもしれません。