Appleは新型「Mac mini(Late 2014)」を発売しました。
価格は旧モデル(Late 2012)の56,800円から、新モデル(Late 2014)の52,800円(いずれも税別)に値下げされています。
Mac mini(Late 2014):Apple Store
新型Mac mini(Late 2014)の新しい特長
- 新型CPU搭載
- インターフェース刷新 Firewire > Thunderbolt 2(合計2ポートに)
- ストレージインターフェースの高速化 PCIeベースフラッシュストレージ採用
- Wi-Fi 802.11n > 802.11ac
- 値下げ
以下、価格とCPUについて詳しく確認します。
(新型の後部インターフェース)
どのくらい値下げされたか
Mac mini新旧モデルのスペックと価格(税抜き)を比べてみます。
新モデル Late 2014
- ローエンド Core i5 1.4GHz Intel HD Graphics 5000 4GB RAM 500GB HDD 52,800円
- ミドルレンジ Core i5 2.6GHz Intel Iris Graphics 8GB RAM 1TB HDD 74,800円
- ハイエンド Core i5 2.8GHz Intel Iris Graphics 8GB RAM 1TB Fusion Drive 106,800円
旧モデル Late 2012
- ローエンド Core i5 2.5GHz Intel HD Graphics 4000 4GB RAM 500GB HDD 56,800円
- ハイエンド Core i7 2.3GHz Intel HD Graphics 4000 4GB RAM 1TB HDD 75,800円
確かに、ローエンド同士では、4,000円値下げされているのが確認できます。
また、ストレージの違い(HDDかFusion Driveか)から、新ミドルレンジと旧ハイエンドとが同じポジションであると考えることができます。そうであれば、ミドルレンジも若干値下げされています。
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新旧Mac mini~CPUはどうなのか
注目は、CPUとGPUです。CPUだけでは分かりにくいですが、GPUの型番を見るとCPUの世代の違いがわかります。
旧モデルが製品のIvy Bridge第3世代Coreプロセッサを搭載しているのに対し、新モデルはHaswell第4世代を搭載しています。特に今年登場したHaswell Refreshを搭載しているはずです。
CPUの型番を確認
新型エントリーモデル(ローエンド)は「Intel HD Graphics 5000」を搭載しています。このGPUで1.4GHz~2.7GHzのCore i5となると、Core i5-4260Uでしょうか。
ミドルレンジでは「Intel Iris Graphics(5100)」。2.6GHz~3.1GHzのCPUはCore i5-4278Uかi5-4288Uです(たぶん出荷時期が最近の前者かと)。
ハイエンドでは同様に2.8GHz~3.3GHzとなるとCore i5-4308Uです。
これらのCPUのスペックはARK | インテル 製品の比較をご覧ください。
新モデル間の性能差~タブレットとハイエンドノート
新型のCPUはいずれもCore i5であり、2コア、4スレッドですが、GPUのほかに最大TDP(製品が消費する電力の最大値に近い値を指す)が異なります。ローエンドではTDP 15W、ミドル&ハイエンドではTDP 28Wです。
ここから、ローエンドはタブレットや薄型ノートPCなど消費電力を抑えた製品向け、ミドル&ハイエンドはMacBook Proなどより性能を求められる高性能ノートPCなど向けであることがわかります。
結局どのモデルを選ぶのか~MacBook AirとMacBook Pro程度の性能差があることを理解
実際、MacBook Air(Early 2014)11インチ&13インチはCore i5-4260Uを、13インチMacBook Pro Retina(Mid 2014)はCore i5-4278Uを搭載しています。
周波数の違いでも気づくように、ローエンドモデルのCPUはそれ以降の上位モデルよりも明らかに劣っています。したがって、性能を重視するなら、ミドルレンジ以上のモデルを選ぶべきです。
一方、価格重視でいけば、現行MacBook Airと同じCPUであるMac miniエントリーモデルも悪くないと思います。
新旧Mac mini~ローエンドの搭載CPUに大きな違い
視点を変えて検討してみます。
旧型ローエンドを見てみると、Core i5-3210M(TDP35W)を搭載しています。これは13インチMacBook Pro Retina (Mid 2012)に搭載されていたCPUと同じです。つまり、旧型Mac miniはすべてMacBook ProクラスのCPUを搭載していました。それが新型ローエンドではMacBook Airクラスを搭載しています。
したがって、新型ローエンドよりも旧型ローエンドの方がCPUパフォーマンスは高いと思われます。もちろん、GPUも含めれば一概に比較はできませんが、考慮しておいてもいいかもしれません。
ミドル・ハイエンド同士で更に大きな違い【NEW】
新情報に基づき、新モデルの推定されるCPUは次の通り。
新型Late 2014
- ローエンド Core i5-4260U / 2コア
- ミドルレンジ Core i5-4278U / 2コア
- ハイエンド Core i5-4308U / 2コア
- CTO Core i7-4578U / 2コア
旧型Late 2012
- ローエンド Core i5-3210M / 2コア
- ミドル・ハイエンド Core i7-3615QM / 4コア
- CTO Core i7-3720QM / 4コア
旧モデルではミドル・ハイエンド以降でクアッドコアCPUを採用するところ、新モデルでは全てデュアルコアです。
したがって、新旧モデルにおいて、マルチコア環境における性能差が生じるはずです。
以下、詳細な検証をご覧ください。
仕様の違い~メモリーやストレージの換装について【NEW】
新型では、メモリーがはんだ付けされ、メモリー増設・交換が不可能という情報が出ています。
旧型では、メモリースロットを採用し、ユーザー自身による増設・交換が可能でした。また、ストレージも2.5インチHDD・SSDに交換可能です。
詳細はiFixitによる分解レポートを待ち、その結果を追記します。
追記(10/21):分解の結果、RAM、CPUは直付け、ストレージは2.5インチ内蔵HDDが用いられていることが判明しました。詳しくは下記記事をご覧ください。
訂正:コメントでご指摘を受けて訂正しました。「ミドルエンド」ではなく「ミドルレンジ」が正しいです。お詫びして訂正いたします。
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