Appleが発売開始した「iPhone 12」と「iPhone 12 Pro」の詳細な分解レポートをiFixitが公開しています。
2つの新モデルは同じサイズのディスプレイを搭載している以上に、複数の点で類似した部分や似通っているところがあることがわかったようです。
iFixitが実施した初期のテストではiPhone 12と12 Proのディスプレイは互換性があり、2つの最大輝度はわずかに異なるものの、問題なく交換できることが示されています。
2モデルの構造の類似はこんなところにも。
背面カメラ部分を見ると、iPhone12の方は望遠カメラレンズとLiDARスキャナ部分がプラスチック製スペーサーで塞がれています。
バッテリーについても両者は2,815mAhという同じ容量のものを内蔵しています。
また、ゴム製ガスケットによってスピーカーが固定されるなど、悪評高い接着剤の多用の代わりに、固定パーツやネジが用いられているところも出てきたようです。
X線撮影によって、背面のMagSafeのデザインが明らかになっています。
磁石が円形に囲まれているのが分かるかと思います。
上の写真で右側がiPhone 12 Proですが、そのデバイスの周りが黒く見え、左のiPhone12の縁は白いのは、素材の違いによるものだそうです。iPhone12 Proはステンレススチール、iPhone12はアルミニウム筐体ですが、スチールの方が密度が高いためレントゲンでは暗く不透明に映るのだとか。
iPhone12とiPhone12 Proは、ロジックボードもほぼ同じでした。
A14 Bionic SoCにはMicron製の4 GB LPDDR4 SDRAMあるいは6 GB RAMがレイヤーされており、iPhone12のメモリは4GB、iPhone12 Proのメモリーは6GBでした。
そのほか、Samsung製フラッシュストレージ、Qualcomm SDR8655GおよびLTEトランシーバー、Qualcomm SDX55M 5G modem-RF system、USI/Apple U1 ultra-wideband chip、Avago 8200 high/midパワーアンプなどを確認できました。
最後に、iPhone12とiPhone12 Proの修理しやすさを示すスコア10 点中6点(10点が最も修理しやすい)となりました。
ディスプレイとバッテリーの交換が行いやすく、重要なコンポーネントはモジュール式であり、アクセスや交換が簡単な点が高評価でした。
一方、前面と背面のガラスは落下による損傷の可能性を2倍にします。背面のガラスが破損した場合は、すべてのコンポーネントを取り外し、シャーシ全体を交換する必要があります。こうした点が評価を下げたかたちとなりました。
iPhone 12とiPhone 12 Proは10月23日(金)に発売されました。
iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxは11月6日(金)午後10時より予約注文が開始され、11月13日(金)に発売されます。
HomePod miniは1月6日(金)午後10時より予約注文が開始され、16日の週に発売予定です。
iPhone12シリーズは、Apple公式サイトのほかビックカメラなど一部の家電量販店でも購入可能です。
ドコモ・au・ソフトバンクの各キャリア版のほかにもSIMフリーモデルも購入できます。