Appleは、新しいiPad Proモデルの製造法および筐体の曲がる問題について事実上の回答を示したサポート文書「iPad Pro unibody enclosure design」を公開しました。
この中で、11インチiPad Proおよび12.9インチiPad Pro(第3世代)のセルラーモデルは、ギガビットクラスの高速なLTEを搭載し他のどんなタブレットよりも多くの携帯電話帯域をサポートしていますが、それを実現するために、iPad Proの側面のバンドあるいは「splits(溝)」を入れることで筐体をアンテナとして機能する仕組みを採用していることを説明しています。Appleによれば、iPadでは初めてco-molding(同時成形)と呼ばれるプロセスを使用して製造されています。この製造プロセスにおいて、アルミニウム筐体にアンテナ用の溝をほり、そこにプラスチックを流し込んで接着しています。プラスチックが冷却された後、CNC機械加工で仕上げることで、アルミニウム筐体とプラスチックとのシームレスな結合が実現していると説明しています。
こうした精度の高い製造法と厳格な点検プロセスによって、新しいiPad Proモデルが平らになるように、以前のモデルよりも更に厳しい仕様を満たす必要があるとAppleは説明しています。Appleによれば、この平坦性についてすべての側面に対し400ミクロン (0.4mm)以下という仕様を満たすように品質管理を行っています。これは紙4枚より薄い偏差だそうです。
ただし、新しいiPad Proの直線的なデザインとアンテナ溝によって、通常の使用中には知覚できないが特定の角度から見るとiPad Proが平らではない(曲がっている)ように見える場合があるかもしれないと説明しています。これらのわずかな違いは、筐体の強度や製品の機能には影響せず、通常の使用では時間の経過で変化しないそうです。
もし、iPad Proの筐体が上記の仕様を満たしていないと思うなら、Appleサポート問い合わせるよう説明しこのサポート文書を終えています。