iPhone14、設計刷新で同じA15搭載のiPhone13 Proよりもパワフルに　排熱性能向上でバッテリー駆動時間も延長、背面からも分解可能になり修理しやすく

「iPhone 14」の標準モデルは、同じA15チップを搭載する昨年のハイエンド「iPhone 13 Pro」よりもパワフルであることをAppleのiPhoneデザイン担当シニアディレクターRichard Dinh氏はThe Sydney Morning Heraldのインタビューで明らかにし、軽量化、修理の容易さの向上、バッテリー駆動時間の延長といった利点や、それらを可能にした筐体設計の刷新について説明しています。

Appleはこれまで、miniからPro Maxまで、ラインアップのすべての新しいiPhoneに同じAシリーズチップのアップグレードを与えてきました。ベースモデルとProモデルの差別化はカメラ機能などを通じて実現されていました。
しかし昨年、iPhone Proモデルは予想通り新しいA16チップにアップグレードされましたが、iPhone 14とiPhone 14 PlusはiPhone 13と同じA15チップを搭載していることから、これまでと変化が訪れました。

Macworldは発売当時、A16とA15のチップ差が例年より小さく、A16は実際にはA15+に近いという指摘をしていました。Appleは今回、A15でも今年はより強力なパワーを提供すると主張しています。

Dinh氏によると、iPhone 14の標準モデルは、筐体デザインが大幅に変更され、排熱性能が向上したことで、同じチップを搭載しているにもかかわらず、昨年のiPhone13 Proモデルよりも持続的なパフォーマンスが向上しています。具体的には、中央にアルミニウムフレームを配置したことで、より多くの熱をより安定して表面全体に放散させることが可能になったそうです。

iPhone14を分解したところ：左が前面ディスプレイ、中央がアルミニウムフレーム構造体、右が背面

また、デザインが大幅に見直されたことで、軽量化、修理の容易さ、バッテリー駆動時間の延長などの利点があると説明しています。

さらに、昨年のProモデルよりも大きなメインカメラ、大きなセンサー、低照度性能の向上、そして背面に新たに環境光センサーを搭載したそうです。

新しいデザインは、iPhone 14のすべてのコンポーネントをより小さなスペースに凝縮し、前面と背面のどちらの側からも内部にアクセスできるようにし、修理のしやすさを向上させているそうです。ただし、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxはこれまで通り前面からのみ開けることができます。

iPhone 13は内部の部品にアクセスするためにディスプレイを取り外す必要がありました。iPhone 14では、その代わりに背面ガラスを取り外すことができ、損傷のリスクが少なく、より簡単に修理できるようになっているそうです。

iFixitは昨年、iPhone 14は修理性の向上を考えると、iPhone X以来となる大幅なiPhoneの再設計であり、Appleは大々的に発表すべきだったといえるほどで、iPhoneは修理しやすくするためにその内側から再設計されたと評価していました。

Source: The Sydney Morning Herald via 9to5Mac, MacRumors

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