Apple製品の発売時期予測において最も信頼できるアナリストの1人、KGI SecuritiesのMing-Chi Kuo氏の最新レポートをMac RumorsやAppleInsiderが伝えています。それによれば、iPhone5S、iPhone廉価版、iPad mini第2世代(iPad mini2)のリリースは、これまでの彼の予測や市場の主な予想よりも遅れるというものです。
iPhone5S、iPhone廉価版、iPad mini2の出荷時期に関する3つのシナリオ:KGI Securities
Kuo氏は以前の予測において新型iPhoneのFDD版が7月、TDD版が9月、iPad mini2が8月と予測していました(関連記事1、関連記事2)。現在のマーケットコンセンサスはiPhone5SとiPhone廉価版が7月、iPad mini2が8月というものです。しかし、一般公開されている情報と技術的なトレンドの知識を考慮すると、彼の以前の予想や市場コンセンサスよりも3製品の出荷開始時期は遅くなるとKuo氏は考えています。
Kuo氏はiPhone5S、iPhone廉価版、iPad mini第2世代の具体的な新しい時期を提供していません。その代わりに、8月/9月、9月/10月、10月/11月という3つのタイムフレームをベースに、Appleの製品出荷時期の3つのシナリオをレイアウトします。
- シナリオ1:iPhone5Sが9月出荷開始、iPhone廉価版が8月出荷開始、iPad mini2が9月出荷開始
- シナリオ2:iPhone5Sが10月出荷開始、iPhone廉価版が9月出荷開始、iPad mini2が10月出荷開始
- シナリオ3:iPhone5Sが11月出荷開始、iPhone廉価版が10月出荷開始、iPad mini2が11月出荷開始
その3つのシナリオにおいてAppleの直面する難問は次の通りです。
- iPhone5Sの指紋センサー:センサーはホームボタンの下に配置されると予想される。その場合、センサーの干渉しないような適切なカラーコーティングの開発は、Appleにとって技術的課題である。そして、それを制御するソフトウェアをiOS7に統合することも新たに必要になる。その開発と動作テストに時間がかかるだろう
- iPhone廉価版のカラーコーティング:iPhone廉価版は複数の異なるカラーのプラスチックボディを採用するといわれているが、そのボディを薄くすることと同時にボディのカラーコーティングと表面処理の生産上の問題に対処する必要がある
- iPad mini2のRetinaディスプレイ:Retinaディスプレイを搭載するための設計と製造に関連する技術的な課題がAppleのリリースのタイムテーブルを遅らせる可能性がある
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