こぼねみ

iPhone/iPad/Android/Windows/Macなどの最新情報をお届け

スポンサーリンク

Transcend TS1TSJ25M3(1TBポータブルハードディスク)レビュー:3.5インチ外付けHDDや内蔵HDDとのベンチマーク比較など

Transcend StoreJet 25M3 TS1TSJ25M3(1TB)をアマゾンで購入しました。ミリタリーグレードの耐衝撃性能を持つUSB3.0接続、2.5インチのポータブルハードディスクです。
アマゾンでポータブルHDDのベストセラーランキングで第1位と人気があり、また、購入者の評価も高かったこともあり、今回、購入となりました。
外観の確認から、ベンチマーク(3.5インチ外付けHDDや内蔵HDDとの比較)まで、レビューします。

Transcend StoreJet 25M3 TS1TSJ25M3:トランセンド 製品情報 アマゾン 商品ページ

パッケージと付属品
最初に中身を確認します。
中身は「TS1TSJ25M3」本体、USB3.0ケーブル、クイックスタートガイド、保証書が入っていました。説明書の表紙は英語ですが、日本語による説明が含まれています。製品保証は3年間と長期な点も嬉しいです。


USBケーブルは二股(Y型)タイプではなく通常タイプでした。ケーブルの長さは実測45cm(USB端子根元から反対側根元まで)。

外観とデザイン、重量
本体カラーはマットグレーにビビッドなグリーンのアクセントがあります。
本体表面はラバー仕上げです。衝撃吸収性能を高めるとともに手に持って滑らない利点があります。内部には内蔵HDDを保護するサスペンションシステム、その外側に強化ハードケース、最後にラバーケースが採用されています。この3段階の耐衝撃保護構造により、米軍の落下試験基準(MIL-STD-810F)に相当する耐衝撃性があります。

本体には電源スイッチはありません。天板の端にある丸いボタンは、ワンタッチの自動バックアップボタン、LEDランプとして機能します。通電時はブルーに点灯し、アクセス時は点滅します。

本体重量は実測221gでした(カタログ値は216g)。記事の後半の写真にある内蔵HDDはちょうど100g。「TS1TSJ25M3」は少々重めだと思うかもしれませんが、写真の内蔵HDDは数年前のもので容量が160GBしかなく、現在の大容量HDDと比べてディスク構成などの違いで軽量なのだと思います。

(後部は丸みを帯びている)
なお、予想していたことでしたが、ラバー部分はホコリが付きやすいです。ラバーコーティングの製品はほぼすべてそうであり、持ちやすさと衝撃吸収性とのトレードオフだと思います。ホコリが気になる場合はプラスチックの外装の製品を選んだほうが無難です。
付属のUSBケーブルを接続してみました。ケーブル長は約45cm。ケーブルは太目で箱から取り出した状態だと写真のように丸まっています。使う前にケーブルのクセを直した方が使いやすいと思います。

(USB3.0ケーブルを接続したところ)

iPhone5や内蔵HDDとの大きさ比較
続いて、iPhone5と内蔵HDDとのサイズの違いを見てみます。

本体サイズ

  • TS1TSJ25M3:129.5×82.4× 20.4mm、216g
  • iPhone 5/5s:123.8×58.6×7.6mm、112g
  • 内蔵HDD MQ01ABD100(2.5インチ/9.5mm):100×69.85×9.5mm、112g



(iPhone5と並べたところ)
「TS1TSJ25M3」とiPhone5s/5とは長さは数mm程度の違いしかありませんが、横幅と特に厚みが異なります。重量も2倍近く差があります。
下の写真の2.5インチ内蔵HDDは手持ちのノートPCに入っていたものです。「TS1TSJ25M3」には後述のように「東芝 MQ01ABD100」が入っていました。


(内蔵HDDと並べたところ)
内蔵HDDと比べて厚みはおよそ2倍の違いがあります。
「TS1TSJ25M3」が比較的大きめなのは上述の耐衝撃性能によるものです。

デフォルトの状態と使い方
使い方は極めて簡単です。
付属の説明書を見ても、単純に「TS1TSJ25M3」をPCに接続するだけです。
最初に接続するとWindows標準のドライバが自動的に読み込みが行われ、すぐに利用できるようになります。
PCでは「Transcend」という名称で表示されます。

(最初に起動したときの中身)
ユーティリティソフトなどいくつかのファイルが保存されています。
その状態で実際に利用できるのは931GBまでした。
なお、ソフトはトランセンドのWEBサイトからもダウンロードできます。

スペックとベンチマーク
「TS1TSJ25M3」の中身は東芝「MQ01ABD100」(1TB)でした。
東芝「MQ01ABD100」のスペックは、インターフェースSATA 3Gbps、回転数5400rpm、キャッシュ8MB、メディア枚数2枚、ヘッド数4、平均シーク時間12msです。ディスクが2枚なので500GBプラッタとなります。

続いてUSB3.0接続時とUSB2.0接続時のベンチマークを計測しました。
試した環境はWindows7 64bitをインストールしたデスクトップPCです。
HDD内はデフォルトのまま何も保存せずに行っています。
計測にはCrystalDiskMark 3.0.3を使用しています。
以下、データ1000MBのUSB3.0接続とUSB2.0接続のスコアです。


(1枚目がUSB3.0、2枚目がUSB2.0)
USB3.0接続時、Sequential Readが117.4MB/s、Sequential Writeが116.6MB/sでした。USB2.0ではそれぞれ34.62MB/s、30.27MB/sなのでおよそ3.5倍の差が出ました。

続いてデータ100MBの結果。


(1枚目がUSB3.0、2枚目がUSB2.0)
こちらも1000MBの場合とほぼ同じ傾向です。

3.5インチ外付けハードディスクとの速度比較
以下、2TBの外付けHDD、LaCie minimus TV & PC「LCH-FMN020U3」(LCH-MND020U3)の計測結果です。
内蔵されているのはSeagate「ST2000DM001」です。

(外付けHDD 3.5インチモデル)
内蔵HDDそれ自体の性能差なのですが、さすがに3.5インチの方がシーケンシャル速度が上回っています。
それでも、持ち運びの利点を考えれば、2.5インチでも必要十分なパフォーマンスだと思います。

デスクトップ内蔵HDDとの速度比較
参考として、SATA 3Gbps接続の内蔵HDD(3TB)のスコアも紹介します。
今回ベンチを計測したデスクトップPCに内蔵しているWestern Digital WD Green WD30EZRX-1TBPです。接続はSATA 3Gbps。

SATA 3Gbps接続であり容量の84%も使用している状態なので分が悪いですが、「TS1TSJ25M3」のベンチマークにより近い結果です。
こうしてみると、「TS1TSJ25M3」の転送速度はSATA 3Gbpsという少し前のインターフェースに接続した内蔵HDDに匹敵するものがあるともいえると思います。

使用時の温度と騒音
「TS1TSJ25M3」の接続直後の温度は23度でした。外気温は15度。室内なのでそれよりも暖かです。

その後、4回のベンチマーク計測、データの保存などを何度か繰り返し、1時間が経過して31度に上昇しました。
ちなみに接続したPCの内蔵HDDは33度〜38度でした。
騒音は正直ほとんどないと思います。デスクトップPCのファンの方がずっとうるさく、LEDランプを確認しないと動いているのかどうかさえわかりませんでした。


総評:Transcend StoreJet 25M3 TS1TSJ25M3(1TB)

  • ベンチマーク結果はかなり満足できるものでした。ポータブルハードディスクでここまで出ていれば、困ることはないと思います。一昔前のノートPCの内蔵HDDとは比べ物にならないほど高速です。
  • 耐衝撃性能は試していません。誤って落下させるなどして、今後も試さないことを望みます。外装も頑丈そうであり、ポーチなどに入れず裸のままでガンガン使っていけると思います。
  • 外装のラバーにホコリが付着しやすいのは想定内でした。思いっきり付きまくるほどではありませんが、多少なりにも気になる方はプラスチックや金属性のボディを持つ製品を選んだほうが良さそうです。
  • 実は最後までプラスチックボディのBUFFALO「HD-PCT1TU3-B/N」やI-O DATA「HDPE-UT1.0」などとも迷いました。しかし、持ち歩く際にプラスチック製品はケースやポーチに入れる必要があると思い、ならば、最初からそういうものが必要ない製品を選ぼうとTranscend「TS1TSJ25M3」に決定しました。

関連記事
LaCie LCH-FMN020U3(2TB USB3.0外付けハードディスク)レビュー:ベンチマーク、HDD温度、騒音など内蔵HDDとも比較
ポータブルハードディスク
Transcend HDD シリーズ
Transcend USB3.0/2.0 2.5インチ ポータブルHDD 耐衝撃 M3シリーズ 1TB 3年保証 TS1TSJ25M3