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iPhone廉価版は低価格ではない? 350〜400ドルで販売されるAppleらしい可能性

iPhone廉価版は実は低価格帯(ローエンド)ではなくメインストリーム(ミドルエンド)であるというロジカルな予測をAllThingsDが伝えています。
iPhone廉価版のコンセプトイメージ
iPhone廉価版のコンセプトイメージ
JP Morganのアナリスト、Gokul Hariharan氏とMark Moskowitz氏は、Appleの採った過去の事例から、iPhone廉価版の市場におけるセグメントを推察しています。
AppleはiPod nanoを発売した時、199ドルの価格を付けました。その価格はiPod(HDD搭載モデル)の299ドルと比べれば低価格でしたが、当時の他のローエンド音楽プレイヤーよりはずっと高価でした。しかし、iPod nanoは市場で高い人気を得ることに成功し、リリース後の最初の数年で市場におけるiPodの出荷台数の半分を占めるほどになりました。結果としてAppleによる市場支配を確固たるものにしました。
この方法がiPad miniでも行われていることは、AppleのPeter Oppenheimer CFOが最近の決算発表で言及しています。iPad miniはiPadよりも低価格ですが、ライバル製品よりは高価格です。しかし、Appleはタブレット市場の長期にわたる可能性を予想してこの方法を採用したといいます。
iPhone廉価版においてもAppleが同様の方法を採った場合をJP Morganは下記のように予測します。このグラフではAppleがiPhone廉価版をミドルエンドの価格帯に設定することで大きな利益を得る可能性が示されています。
Smartphone Price Pyramid JP Morgan
Smartphone Price Pyramid JP Morgan
ここでは、価格を意識する顧客と初めてスマートフォンを購入する顧客層をより高価な価格帯へ導くために十分な価格に設定することが求められています。Hariharan氏とMoskowitz氏によれば、Samsungは現在200〜500ドルの価格帯で35%以上の市場シェアを占有します。Appleが350〜400ドルにiPhone廉価版を設定すれば、Appleは現在ほとんどシェアのない状態から次の12ヶ月で20〜25%のシェアを獲得できると考えられています。
9to5Macは、Hariharan氏とMoskowitz氏の発見したAppleの方法(ローエンドではなくミドルエンドの製品を投入する)に一定の評価をしながら、後半の市場シェアの予測については懐疑的な見方を示しています。それは、iPad miniとiPad 9.7インチのケースでも明らかであるように見えます。iPad miniはより高価なiPadのシェアを奪うかたちになりました(iPad miniはその登場から半年も経っていないためまだ最終的な評価は下せませんが)。iPhone廉価版とiPhoneについても、同様の状態になり得ることをAppleは十分警戒する必要があります。
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