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MacBook Neo、他のApple製品の存在価値を脅かす存在に

「MacBook Neo」の登場によってAppleの製品ラインナップの整合性を維持するのがさらに困難になったとして、9to5MacのMichael Burkhardt氏は、MacBook AirやiPad Airを一例として、MacBook Neoの価値を考察しています。

MacBook Neo

MacBook Neoの発表後、MacBook Proモデル以外のApple製ノートブックの価値意義が覆られてしまうのではいかとBurkhardt氏は感じたそうです。その理由として、MacBook Neoは信じられないほど手頃な価格帯でありながら、かなり高級感があったことを挙げています。数日間試してみて、良い意味で困惑させられたとBurkhardt氏はその感想を述べています。

MacBook Neoはほぼ妥協点なし

米国で599ドル(日本では99,800円)という価格ながら、MacBook NeoにはApple製品に期待される要素がすべて詰め込まれています。「チープなMacBook」とはいえ、外観からはその違いが全く分かりません。非常にしっかりとしたアルミニウム製筐体、ガラスディスプレイ、優れたキーボードを備え、画面の明るさも十分です。

他のMacBookと比べて欠けていると気づく主な点は、感圧タッチトラックパッドです。MacBook Neoは従来のクリック機構を採用していますが、2015年以前のMacBookに見られた、さらに古いタイプのトラックパッドとは異なり、トラックパッド全体でクリック感があります。さらに、ストレージ容量256GBのベースモデルにはTouch IDは搭載されませんが、100ドル(同15,000円)追加すれば、Touch IDに加え、内蔵ストレージも倍増させることができます。

端的に言えば、Appleはここまで徹底する必要はなかったとBurkhardt氏は指摘。このモデルとよく比較される2020年のM1 MacBook Airでさえ400ニトに制限されていたため、多くの人がMacBook Neoにも同様の制限があるだろうと予想していましたが、Appleはそうせずに、500ニトのディスプレイを搭載しました。Burkhardt氏は約3日間MacBook Neoを使ってみて、自分の所有するMacBook Airと比べて不足を感じる点がほとんどないことに驚かされたとしています。

MacBook Neoについて考えるとき、すぐに思い浮かぶ類似のApple製品が2つあります。かつてAppleのラインナップの最下位に位置していたMacBook Air、そしてiPad Air + Magic Keyboardです。

他のApple製品との競合

M5搭載モデルへの刷新を経て、MacBook Airの価格は現在1099ドル(日本では184,800円)となっており、512GBモデルでTouch IDを搭載したMacBook Neoよりも400ドル(同70,000円)高くなっています。

MacBook Neo、MacBook Air、MacBook Pro

もちろん、MacBook Airにもまだ魅力はあります。たとえば、MacBook Airには16GBのメモリが搭載されているため、マルチタスクを頻繁に行うユーザーにとってはMacBook Airの方が有意義な選択です。MacBook Airは広色域(P3)ディスプレイを搭載しており、カラー作業を行う場合には重要なポイントとなります。また、MacBook Airにはセンターフレームカメラも搭載されているため、FaceTime通話をよりダイナミックに楽しみたいならMacBook Airが適しています。

要するに、MacBook AirはMacBook Neoに比べて若干プレミアム機能を備えており、予算に余裕があるなら、依然として購入する価値があります。

とはいえ、誰もが知識豊富な購入者というわけではありません。多くの人は単にMacが欲しくてラップトップを好むという理由でMacBook Airを購入しており、それが最も安価な選択肢だったからです。現在、MacBook Neoが最も安価な選択肢となっており、魅力的なカラーバリエーションで購入者を惹きつけています。

したがって、以前はMacBook Airを購入していたであろう多くの人々が、現在ではMacBook Neoを検討しているのでしょうか。両機種とも重量は2.7ポンド(1.23kg)で、サイズもほぼ同じなので、形状的にはほぼ同等と言えます。

MacBook NeoとMacBook Air:9to5Mac

Burkhardt氏はまた、テストしていて気づいたMacBook Neoのもう一つの素晴らしい点は熱くならないことだと指摘。MacBook Airは写真編集などの特定の作業中に時々熱くなることがありますが、MacBook Neoでは全く熱さを感じませず、まったく冷たいままだったそうです。A18 ProはMacBookの筐体の中で驚異的な働きをしています。

iPad Air vs MacBook Neo

iPad Air+Magic Keyboardの組み合わせは、より興味深い比較対象です。iPad Airの価格は599ドル(同98,800円)からですがセールで100ドル程度の割引も時々行われており、iPad Air用Magic Keyboardは通常269ドル(日本では46,800円)となります。iPad Airの割引を考慮して、合計で約800ドルとしましょう。

iPad Air+Magic Keybord

約800ドルというiPad Air+Magic Keyboardの組み合わせは、128GBという、MacBook Neoよりも少ないストレージ容量しか備えていません。また、画面ははるかに小さい11インチであり、OSもmacOSではなくiPadOSです。iPad AirはA18 ProではなくM4チップを搭載していますが、iPadで行うワークフローにおいてM4チップは圧倒的に過剰な性能とも言えます。

重要なのは、これまではiPad AirがMacBook Airと比較して手頃な価格のAppleノートブックとして位置づけられてきたのに対し、今やMacBook Neoがその構図を完全に覆してしまったことです。仮にiPad標準モデル+Magic Keyboard Folioの組み合わせ(349+249=598ドル/58,800+42,800=101,600円)と比較しても、MacBook Neoとの価格差はわずか1ドル(日本では少々差があり1,800円)しかありません。しかも、MacBook NeoはサポートしているApple IntelligenceをiPadはサポートしていません。

要するに、「iPadは手頃な価格のAppleラップトップ」という主張は完全に消え去ったということです。Apple PencilのためにiPadを重視するのであれば、依然として価値があるとは思います。しかしながら、MacBook Neoが買えるのに、なぜわざわざiPadやiPad Airをハイブリッドラップトップとして使おうとする積極的な意味はもはやほぼなくなったと言えるでしょう。

最後に

まとめると、MacBook NeoはAppleの製品ラインナップにとって非常に大きな衝撃を与える存在です。短期的には、Appleは他の製品の価格設定を見直すか、それら製品の品質を大幅に高めるべきかもしれません。

たとえば、iPad用Magic Keyboardの価格が249ドル(日本では42,800円)もというのはもはや高すぎるかもしれません。iPad本体の価格はわずか349ドル(同58,800円)であり、キーボードとのセットアップがMacBook Neoよりたった1ドル(同1,800円)安いだけというのは少々不思議な状態です。
iPad Airについて言えば、本体価格の引き下げか、あるいは差別化を図るための機能強化が必要かもしれません。120HzのProMotionディスプレイやFace IDの搭載は、良い出発点になるでしょう。
最後に、MacBook Airはもっとプレミアムな存在になるべきです。MacBook Airの価格が1299ドルといった高価格帯から始まることになったとしても、iPad ProのようなTandem OLEDディスプレイを搭載すれば素晴らしいはずです。将来的には、MacBook Neoの1TB/16GBモデルが約999ドルで登場し、1000ドル前後のMacBook Airの穴を埋めることになるかもしれません。

Appleはすでに製品ラインナップの再編を行うつもりかもしれません。ノートブック製品では、年内から来年初めまでにMacBook ProにOLEDやタッチスクリーンが搭載されます。その後、MacBook AirにOLEDが採用される見込みです。iPad AirはiPad miniに続いてOLED化されると予想されています。つまり、Burkhardt氏が提案する価格設定の見直しや製品価値を高める戦略をAppleは今後着々と行うつもりのようなのです。

Source: 9to5Mac