Appleは来年、チップ製造パートナーであるTSMCの次世代3nmプロセスを採用したプロセッサを搭載したiPadを発売するとNikkei Asiaが報じています。
複数の関係者によると、AppleとIntelはTSMCの3nm製造技術を使ってチップの設計をテストしており、チップの商業生産は来年の下半期に開始される予定です。
コンシューマー製品に使用されている最先端のチップ製造技術は現在、TSMCの5nm技術で、iPhone 12のすべてのプロセッサチップに使用されています。
TSMCによると、3nm技術は5nmに比べて演算性能を10%〜15%向上させることが可能で、消費電力を25%〜30%削減することができます。
情報筋によると、AppleのiPadは3nm技術で作られたプロセッサを搭載した最初のデバイスになる可能性が高いそうです。
来年発売予定の次世代iPhoneには、スケジュールの都合上、中間の4nm技術が採用される見込みです。
Intelは一方、TSMCと少なくとも2つの3nmプロジェクトを進めています。これらのチップの量産は早くても2022年末までに開始される見込みです。
現在、Intelが計画しているチップの数量は3nmプロセスを使ったAppleのiPadの数量よりも多いと関係者の一人は話しています。
Appleは、2020年9月に発売された現行のiPad Air第4世代に最新の5nmチップ技術を採用しており、iPhone 12にも同じA14 Bionicチップが搭載されています。
今年4月に発売された最新のiPad Proには、昨年Apple Silicon Macで初めて搭載されたパワフルなM1チップが搭載されています。
M1チップはiPhone 12やiPad Air第4世代と同じ5nmアーキテクチャを採用しています。
Appleが次世代の3nmチップ技術をiPad AirとiPad Proのどちらに搭載するかは不明ですが、タイミング的にはiPad Proが有利になりそうだとMacRumorsは指摘しています。
Appleは通常、iPad Proを12〜18か月ごとにアップデートしており、次世代モデルの登場は2022年後半になる可能性があります。
一方、有機ELディスプレイを搭載した次世代のiPad Air（第5世代）は、今年第4四半期に生産を開始し、2022年初頭に発売されると噂されています。ただ、3nmの投入時期に近いのはiPad Proの方になりそうです。
今年9月に予定されているiPhone 13については、Appleは5nm+のA15チップを採用する予定です。
TSMC社がN5Pと呼んでいる5nm+プロセスは、同社の5nmプロセスの「パフォーマンス強化版」であり、さらなる電力効率とパフォーマンスの向上を実現します。
本日の報道は、2022年のiPhoneに搭載されるA16チップがTSMCの将来の4nmプロセスに基づいて製造されるとする前回の報道を裏付けるものでもあります。
Source：Nikkei Asia via MacRumors
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