日本では8月に発売予定の「Surface Pro 3」Core i3モデル。さっそくCore i5モデルやSurface Pro2、Surface Pro(初代/第1世代)、最新MacBook Airなどとベンチマーク結果の比較が行われています。
AnandTechは、米国で先行して発売されたSurface Pro3 Core i3モデルのベンチマークを計測し、Core i5モデルやSurface Pro2、Surface Pro(第1世代)、MacBook Air、iPad Airなどとの比較を行っています。
テストは、Cinebench 11.5によるシングルスレッド/マルチスレッドから、PCMark 8、PCMark 7、3DMarkなど定番から、PCゲームパフォーマンスとしてDota 2、SSDパフォーマンスとしてPCMark8やCrystal Disk Mark、タブレット性能としてSunSpider、Kraken、Google Octane、WebXPRTなどが実施されています。
Surface Pro3は、Core i3モデルが1つ、Core i5とCore i7モデルが2つずつの合計5モデルがあります。
Surface Pro3のラインナップと一般向けモデルの価格(税抜き)
- Core i3-4020Y/4GB RAM/64GB SSD:91,800円/8月発売予定
- Core i5-4300U/4GB RAM/128GB SSD:111,800円
- Core i5-4300U/8GB RAM/256GB SSD:139,800円
- Core i7-4650U/8GB RAM/256GB SSD:164,800円
- Core i7-4650U/8GB RAM/512GB SSD:202,800円
Core i3モデルに搭載されるCore i3-4020Yは、6W/11.5Wという低いSDP/TDPを特徴とします。周波数は1.5GHzでCore i5/i7のようにターボ・ブーストはありませんが、同様に2コア/4スレッドで動作します。こうした特徴から、Core i3モデルはバッテリー駆動時間が長くなるのではないかと推測されます。AnandTechは現在バッテリー駆動時間のテスト中とのことで、今後、その結果が公開される予定です。
結論を言えば、AnandTechは今回行ったベンチマークテスト(CPU、GPU、SSDなど)の結果から、エントリー向けとしてはSurface Pro3 Core i3モデルは十分高速であると総括しています。全モデル中最も低い1.5GHzというクロックながら十分早いとしています。
問題はパフォーマンスと価格です。Core i3とCore i5モデルとでは200ドル(日本では2万円)の価格差があります。多くの軽めのタスクにおいて、Core i5モデルはCore i3モデルよりも平均20〜30%のアドバンテージがあり、およそ25%コストがかかります(日本での価格ではもう少し縮まり約22%)。そう考える限り、速度とコストはほぼイーブンというわけです。後は、Core i3モデルのバッテリー駆動時間がCore i5やCore i7モデルと比べてどの程度延長されるのかという結果次第でCore i3モデルの価値は変わってくると思います。
以下、いくつか印象的なスコアを見てみます。
Cinebench 11.5 シングルスレッドにおいて、13インチMacBook Air(Early 2014)、Surface Pro3(Core i5)、Surface Pro(初代)、Surface Pro2とSurface Pro3(Core i3)のスコアです。
続いてCinebench 11.5 マルチスレッド。
いずれもSurface Pro3 Core i3モデルは最下位でした。Surface Pro2と初代Proとではスコアが拮抗しているのが確認できます。特にシングルスレッドにおいてSurface Pro3 Core i5モデルやMacBook Airはそれらよりも頭一つ飛び抜けているようにも見えます。
一般的な使用に関するパフォーマンスとしてPCMark 8のスコアを見ると、ここでも各製品の順位に大きな変動はありませんでした。MacBook Airは2502、Surface Pro2は2345、Surface Pro3(Core i5)は2233、Surface Pro(初代)は2027、そしてSurface Pro3(Core i3)は1869でした。
グラフィックスパフォーマンスとして3DMark(2013)の結果を見ると、Surface Pro3(Core i3)とSurface Pro(初代)の順位が入れ替わったことを確認できます。MacBook Airは726、Surface Pro2は643、Surface Pro3(Core i5)は642、Surface Pro3(Core i3)は506、Surface Pro(初代)176でした。同じCPUを搭載するSurface Pro3(Core i5)とSurface Pro2ではCPU内蔵GPUのパフォーマンスはほぼ同等です。初代とそれ以降のSurface Proシリーズの明暗を分けたのは、この内蔵GPUの違いです。初代Surface ProのCPUはIvy Bridge、それ以外はすべてHaswellを搭載しています。Surface Pro3(Core i3)のグラフィック性能はSurface Pro2やSurface Pro3(Core i5)には及ばない(テストにより異なるが約21〜30%の差)ものの、初代Surface Proよりは数倍上という結果でした。
次にストレージ。
テストされたSurface Pro3(Core i3)にはHynix製64GB SSDが搭載されていました。
PCMark 8では、歴代Surface Pro、MacBook Airにおいてほぼ同程度の結果となりました。このテストにおける搭載ストレージのパフォーマンスの違いは確認できませんでした。
一方、Crystal Disk Markを使った64GB Hynix SSDと256GB Samsung SSDのテストでは、Sequential Read/Writeおよび4K QD32の結果が示されており、コントローラの違いや容量に応じたと思われる差が出ていたようです。ただし、Hynix SSDでも実際の使用において十分満足できるものだとAnandTechは指摘しています。
最後にタブレットとして使用した際のパフォーマンスとしてブラウザを使ったベンチマークが実施されています。
以下、iOSやAndroidのベンチでもおなじみのSunSpiderのスコアです。
ここでは、MacBook Airの代わりにiPad AirやAndroidタブレットASUS Pad TF701Tのスコアを確認できます。
首位のSurface Pro3(Core i5)は195.7、そして次点のSurface2は208.3、Surface Pro(第1世代)は233.5と上位陣は割合近い値です。続いてSurface Pro3(Core i3)は340.7と水を開けられています。そして、389.9というスコアを出したiPad Airが目前に迫っています。タブレットとしてブラウザの利用を主に考える場合、このテスト見る限りSurface Pro3(Core i3)はiPad Airと同等以上のパフォーマンスを期待できると思います。
なお、KrakenやOctaneなど他のブラウザベンチマークでは、Surface Pro3(Core i3)はiPad AirやTF701Tよりもずっと良い結果でした。
今後実施されるCore i3モデルのバッテリーライフの結果も楽しみです。
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