我が家には離れて暮らす70歳を超える祖母と祖父が元気に暮らしています。
祖母はスマートフォンを使い始めて約2年。立派な高齢者のスマホ使い、シニア・スマホ・ユーザーです。
旅行先で地図を見る、友人や家族とメールをやり取りする、お店や役所の情報をウェブで調べる、ネットショッピングを楽しむなど、老後を生き生きと過ごすためにも、スマートフォンは欠かせないツールの1つとなったと思います。
離れて住む高齢者のスマホを遠隔操作(リモートアクセス)するという観点から、高齢者にとって使いやすいスマホ、家族が操作方法を教えやすいスマホ、サポートのしっかりとした携帯電話会社(キャリア)などを選ぶ方法を、我が家の実体験を踏まえて検討してみます。
結論と概要~ドコモのスマホと遠隔操作で楽々スムーズにサポート
最初に結論を書いておけば、我が家の祖父母はドコモの携帯電話やスマートフォンを使用しています。
格安SIMともいわれているMVNOは月額料金の安さが魅力ですが、多くの場合、サポートの点で大手キャリアにはかないません。
我が家の場合はドコモですが、auでもソフトバンクでも、高齢者の家から一番行きやすいキャリアショップのある携帯電話会社が最適です。
離れて暮らす家族のスマートフォンの操作を教えたり、トラブルや分からないところを解決するのは大変です。そこで、サポート体制の整ったキャリアを選ぶべきです。
祖父母がショップに行かずとも、遠隔でスマホを操作できれば済む場合もあります。その際、遠隔操作に対応するスマホとアプリが必要になります。
ドコモは公式に遠隔操作アプリとして、スマートデータリンク「Mobizen」をリリースしています。
操作が重いなど評判がいまいちな点もありますが、時間をお金を使って遠方に住む高齢者の家に直接出向くよりも比べ物にならないほど楽にスマホの悩みを遠隔操作で解決することができます。
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以下、高齢者とスマホについて、各項目ごとに確認していきます。
高齢者にとって使いやすいスマホとは
大画面スマホは圧倒的に見やすい
まず、画面が大きいことです。目が不自由な場合、大きな文字は必須です。
視認性だけでなく、操作性でも大画面は有利です。
年を取ると指が思うように動かなくなってきます。
大画面スマホは操作もしやすい
大画面であれば、アイコンも大きく、指でタッチ操作しやすくなります。
スタイラスがあると更に快適
さらに、スタイラスペンもあると操作性は格段に向上します。
目が悪くなり、指の動きもおぼつかなくなってくると、思った位置をタッチできにくくなります。
スタイラスがあれば、細かな場所も指よりも正確に押すことができます。
寒い日に手袋をしたまま操作できるのも便利です。
我が家はGALAXY Noteシリーズ
うちの祖母はSamsung GALAXY Note 2を愛用しています。そろそろ2年解約が終了するので、GALAXY Note Edgeに機種変更しようかとも考えています。
5.5インチの大画面で非常に見やすく、バッテリーも長持ちです。また、タッチペンが標準搭載であり、使わない時は本体に収納でき紛失することもないです。
「らくらくスマートフォン」などでも良かったのですが、やはり見栄もあって、若者やビジネスマンなどと同じスマホが良かったようです。
iPhone6/6 Plusでも良かったのかもしれません。しかし、遠隔操作に対応しないiPhoneでは我が家の使い方に合いませんでした。iPhoneでも容易に遠隔操作でき、スタイラスを収納できるようになれば、Androidから乗り換えると思います。
家族がサポートしやすいスマホとは
離れて暮らす高齢者のスマホでトラブルが発生した場合、遠隔操作アプリがあれば、格段にサポートしやすくなります。
メールの送受信ができない、変な英語のメールが届いた、ブラウザが開かない、など我が家でも祖母のスマホのトラブルや分からない箇所を、遠隔操作で対応してきました。
遠隔操作で操作方法やトラブルをすぐに解決
遠隔操作には、PCなどからスマホを操作できるもの、スマホからPCなどを操作できるものがあります。
ここでは、PCからスマホを操作できるものである必要があります。
Mobizenは、ドコモ公式サービスであり、サポートの点でも、セキュリティの点でも、サードパーティ製アプリやサービスよりも安心感があります。
Mobizenの優れた点
Mobizenでは、スマホの画面をそのままシミュレートします。画面に絵や文字を手書きすることも可能です。
高齢者と通話しながら、スマホを操作してあげることができます。相手もスマホの画面で操作方法を見ることができるので、操作方法を確認したり覚えてもらうことも可能です。重要なところは画面に丸や矢印を付けて示し、分かりやすく操作方法を教えることもできます。
スマホの画面をそのまま見れるだけでなく、設定画面を操作し、各種設定をしてあげたり、不具合に対処することも可能です。
遠隔操作で助かったこと
以前、祖母のスマホでメールの送信は可能で受信だけができない状態になったことがありました。メールアプリのキャッシュが壊れていたことが原因で、キャッシュをクリアすることで解決しました。
こんな操作を高齢者にお願いするのは大変です。しかし、Mobizenで遠隔操作し、スマホの設定からアプリの詳細を確認し、キャッシュを削除することができました。
高齢者とスマホの意外?な注意点
セキュリティのためのアップデートはスマホでも必須ですが、新機能の追加などのアップデートは注意する必要があります。
高齢者がせっかく覚えたボタンの位置や操作方法が、アップデートにより様変わりしてしまうこともあるからです。たとえば、アプリのUI(ユーザーインターフェース)が少しでも変更されると、それだけで大混乱。
したがって、アップデートは慎重に行う必要があると思います。
AndroidはiPhoneと比べてUIなどの変更や追加も頻繁かと個人的には感じています。その点ではiPhoneの方が高齢者は操作方法を覚えやすいかと思います。
子どもとスマホ、高齢者とスマホ
一言でいえば、覚えすぎて困る子どもと覚えなくて困る高齢者ではないでしょうか。
子どもにスマホを与えることは、さまざまな問題やトラブルを生じさせることあるかと思います。
高齢者の場合も、基本的には同様ですが、子どもの場合とは根本的に異なる部分もあります。
子どもの場合、下手をすると親以上にスマホに詳しくなって、親の制御が効かなくなることもあるかと思います。高額のアプリ内課金を利用してしまうなど、さまざまな問題が話題となっています。
高齢者の場合、なかなか操作を覚えられない、わけが分からない、という問題に最初にぶつかることでしょう。
もちろん、誤って操作していき、高額の商品を購入してしまったという危険性もあるかと思います。
そこで、高齢者には正しい操作方法を覚えてもらうことが必須です。
本記事でも各所で触れてきたように、常にサポートできるような環境を作ることいずれの場合も最も近道になると思います。
キャリアのサポートが充実しているスマホとは
ドコモ、au、ソフトバンクでは多くのキャリアショップがあり、サポート体制はMVNOなどよりも充実しています。イオンなども格安スマホ市場に参入しているので、サポートしてしてくれる場所が身近にあれば、そういうスマホを使うのも手です。
高齢者にとって、ちょっとしたおしゃべりも、日々の生きがいになることがあります。
操作方法を聞くために、キャリアショップに出かけることは、祖父母とって意外と楽しいことのようです。
したがって、高齢者の要領を得ないような質問や疑問にも親身になって対応してくれるようなショップを見つけておくことも非常に重要です。
まとめ
以上、簡単にまとめておきます。
- 大画面とタッチペンで見やすく操作しやすいスマホを選ぶ
- サポートが受けやすいキャリアやショップを選ぶ
- キャリアの公式リモートアクセスサービスがある
- PCから高齢者のスマホを遠隔操作できる環境を作る
- 遠隔操作でいつでも設定変更や操作方法を教えることができる
以上の点で、我が家の祖父母はドコモとドコモのスマートフォンを使っています。
最後に~スマホは高齢者にとって新たな生きがいに
スマホを使いこなすことは高齢者にとって必須ではありませんが、スマホやタブレットが使えることで、格段に世界は広がります。
我が家の祖父母にとって、スマホは重要なコミュニケーション手段であり、生活に欠かせないツールとなりました。
高齢者だけでスマホのすべてを覚えることは大変です。
身近にスマホの操作を教えてくれる人やショップがあると、高齢者のスマホ生活はこの上なく快適になると思います。