iOS6は、特にAppleの標準地図アプリに話題が集中していますが、純粋にパフォーマンスの点では、iOS5と比べてどの程度向上しているのか、Computerworldが各種ベンチマークテストを行い、検証しています。
最も違いの生じたJavaScriptのベンチマーク結果：Computerworldより
テスト対象は、iPhone4S、iPhone4、iPad3、iPad2の4モデル。それぞれiOS5.1.1、iOS6をインストールした状態でベンチマークを行っています。ベンチマークは、GeekBench 2（ハードウェア）、SunSpider 0.9.1（JavaScript）、GLBenchmark 2.5（グラフィックス）、WebVizBench（HTML5）の4種類が行われています。
各ベンチマーク結果の傾向としては、ハードウェア（プロセッサ、メモリー）に関してはiOS5でもiOS6でも結果にほとんど違いはありません。同一デバイスでのベンチマークであり、OSをアップデートしても基本的な性能には変化はありません。
最も大きな違いが現れたのは、JavaScriptエンジンのベンチマーク。4種類のiOSデバイスすべてで、iOS5よりもiOS6をインストールした方が高速になっています。その傾向は実際のWebページの読み込み時間にも現れており、いずれのiOSデバイスでも読み込み時間が短くなっています。また、HTML5のベンチマークにおいても、iOS6の方がiOS5よりも良い結果が出ており、iOS6のパフォーマンスが向上していることを確認できます。
グラフィック性能に関しては、iPhoneとiPadとでその結果に違いが出ており、iPhone4S/4ではiOS6でもiOS5でも同程度のスコアです。一方、iPad3とiPad2ではiOS5の方がiOS6よりも良い結果を出しています。
総合的には、iPadのグラフィックスのベンチマークスコア以外、iOS6にアップデートしたiOSデバイスの方がiOS5のデバイスよりも優れた結果を出しています。iOS6のマップアプリや、いくつか報告されている問題（詳細は関連記事へ）など、ソフトウェア面における懸念が解消されれば、既存のiOSデバイスをiOS6にアップグレードしても良さそうです。
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