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適度な睡眠は体重増加抑制に効果あり:スリープダイエット、ダイエットの新事実

短い睡眠時間はBMIの増加に影響し、より長い睡眠は体重に対する遺伝子の影響を抑える可能性がある、という研究結果をワシントン大学の研究者が発表しています。
「Sleep Duration and Body Mass Index in Twins: A Gene-Environment Interaction」という論文の中で、ワシントン大学のNathaniel F. Watson氏らの研究チームが明らかにしたものです。論文はThe journal Sleepに掲載されています。

論文のアブストラクトを読むと、調査は米国に住む双子1088組(一卵性双生児604組、二卵性484組、66%が女性、平均年齢36.6歳)をサンプルとしています。一卵性双生児はお互いが同じ遺伝子を持つため、両者の違いは遺伝子的要因ではなく環境的要因にもとづくことになり、今回のような調査には特に最適なようです。
結果として、7時間の睡眠は9時間の睡眠と比べてBMIの遺伝性が2倍以上大きかったとし、9時間以上に眠ることは、体重増加に至る遺伝要因を抑えるように見えることが明らかになったとのこと。
結論として、より短い睡眠時間は増加したBMIと関係しておりBMIに対する遺伝子の影響を増加させ、短い睡眠時間が体重増加の遺伝的リスクを高めることが研究結果により示唆されたとのこと。また、同時に、より長い睡眠時間は体重に対する遺伝子的影響を抑える可能性があるとしています。今後、BMIに関係する特定の遺伝子型を特定する研究においても睡眠時間の役割を考慮することで進展があると期待されています。
この論文を見つけたきっかけは、マイクロダイエットネットの「寝る子はやせる?睡眠とダイエットの深い関係」という記事を読んだことです。ここでは「海外ニュースサイト『Press Association』」が報じたものとして、睡眠がダイエットに効果があるということが米シカゴ大学の研究により科学的に立証されたと紹介されています。ただし、そのサンプル数が10人と少ないことや記事が短かったので、もう少し読んでみようと調べてみました。しかし、マイクロダイエットネットの記事にはソースとなる『Press Association』へのリンクは示されていなかったので、検索してみると次の記事が見つかりました。

2つの記事を読むと、どちらも『Press Association』の提供する記事であり、題名的にもマイクロダイエットネットで紹介されていたもののように思えました(Press Associationはニュースサイトへの記事提供を主とし自らニュースサイトを持っていないようです)。そして、記事内にあった学術誌『The journal Sleep』を検索し冒頭の論文に辿り着きました。ただし、研究者の所属大学やサンプルなどに違いがあり、マイクロダイエットネットで紹介されているもののソースではなさそうです。もっとも、睡眠はダイエットに効果があるという結果は同じなので、とりあえずはここまでにしておきます。