これから11インチ&13インチMacBook Airや13インチMacBook Pro Retinaを購入するなら是非とも参考にしたい情報です。
今年Appleは新型MacBook Air(Early 2015)とMacBook Pro(Early 2015)を発売しました。
新モデルは現在最新のBroadwellこと第5世代Coreプロセッサを搭載しています(ただし新型15インチMBPは2014年モデルと同じHaswell)。
旧世代のHaswell第4世代CoreやIvy Bridge第3世代Coreを搭載する旧モデルと比べて、新モデルのCPUパフォーマンスはどの程度上がっているのか。
その目安になる1つが、Geekbenchベンチマークの計測結果です。
Primate Labsのまとめた新旧モデルのスコア一覧表で、その違いや特徴を一目で確認できます。
まず、Broadwellは、Intelの「Tick Tock」モデルにおいて「Tick」に相当することを念頭に置きましょう。
Primate Labsによれば、一般に「Tick」がプロセッサ効率を改善するのに対し、「Tock」はパフォーマンスを向上させます。
新モデルに搭載されたBroadwellは前者となるので、上記に基づけば、処理性能的にはスコアに明確に表れるほどではないと予想できます。
そのような前提で、GeekbenchにCPUベンチマークスコアを見ると、実はその予想を良い意味で裏切る結果となりました。
(グラフ1:歴代MacBook AirのGeekbenchシングルコアパフォーマンス)
(グラフ2:歴代MacBook AirのGeekbenchマルチコアパフォーマンス)
MacBook AirのCore i5 CPUのシングルコアパフォーマンス(グラフ1)は、HaswellからBroadwellになったことで6%増加しました。一方、マルチコアでは同様に7%増加しました。
正直にいえば、わずかな向上といえるでしょう。
しかしながら、それがCore i7 CPUの場合はそうではなさそうです。
目を見張るCore i7のパフォーマンス
マルチコア(グラフ2)において、Broadwell Core i7搭載モデルのパフォーマンスは前世代と比べ14%増加するという結果となりました。
マルチコアパフォーマンスグラフを見ると、新型Core i7モデルが頭一つ飛び抜けているのを確認できます。
以下、各モデルのCPU型番と64bitマルチコアのスコアです。
- MacBook Air (Early 2015)
- Intel Core i7-5650U 2200 MHz (2 cores):6251
- MacBook Air (Mid 2013)
- Intel Core i7-4650U 1700 MHz (2 cores):5477
- MacBook Air (Mid 2012)
- Intel Core i7-3667U 2000 MHz (2 cores):5167
- MacBook Air (Early 2015)
- Intel Core i5-5250U 1600 MHz (2 cores):5094
- MacBook Air (Early 2014)
- Intel Core i5-4260U 1400 MHz (2 cores):4653
- MacBook Air (Mid 2013)
- Intel Core i5-4250U 1300 MHz (2 cores):4453
- MacBook Air (Mid 2012)
- Intel Core i5-3317U 1700 MHz (2 cores):4562
今年のMacBook AirはCore i7モデルを選ぶのが良さそうです。
それでは価格的にはCore i5とどのくらい違いのでしょうか。
Core i7の価格から考える
Apple StoreでMacBook Airの下位モデルのCore i5をCore i7にカスタマイズすると税別でプラス1.8万円、上位モデルではプラス1.5万円です。
MacBook Air 下位モデルの場合、
- Core i5モデル:102,800円
- Core i7に変更:102,800円+18,000円=120,800円
となります。
価格比で約17.5%の上昇。
性能的には14%の向上なので価格上昇の方が若干高いですが、どうせ買うならCore i7も選択肢に入れておいて損はしないのではないでしょうか。
さらに、もう1つ、MacBook AirでCore i7モデルを選ぶべき結果があります。
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新型MacBook Air Core i7は、新型13インチMacBook Pro Core i5や2013年Core i7モデルを超える
新型MacBook Air Core i7モデルのマルチコアスコアは、同じく新型13インチMacBook Pro Core i5モデルや2013年のCore i7をも上回り、昨年の13インチMacBook Pro(Mid 2014)Core i7モデルに迫るということもまた確認できます。
- MacBook Pro (13-inch Retina Mid 2014)
- Intel Core i7-4578U 3000 MHz (2 cores):6357
- MacBook Air (Early 2015)
- Intel Core i7-5650U 2200 MHz (2 cores):6251
- MacBook Pro (13-inch Retina Early 2015)
- Intel Core i5-5257U 2700 MHz (2 cores):6161
- MacBook Pro (13-inch Retina Late 2013)
- Intel Core i7-4558U 2800 MHz (2 cores):6014
つまり、CPUベンチだけをみれば、今年の新型MacBook Air Core i7モデルは昨年や一昨年の13インチMacBook Pro Core i7モデルを超えるのです。
液晶やメモリーなど他に違いはあるので一概に比較はできませんが、プロセッサに限れば、新型MacBook Air Core i7モデルのパフォーマンスはかなり期待できます。
Primate Labsも今年のMacBook Airを買うならCore i7モデルを推奨しています。
Core i7モデルの購入
Core i7はオプション扱いとなるため、購入できるのはMacBookをカスタマイズ(CTO)できる店舗に限られます。
いちばん簡単なのは、Apple Storeで購入することです。
CPU、メモリー、ストレージなどを選択しカスタマイズ可能です。
また、一部の家電量販店でもMac製品のCTOを注文できます。
特に家電量販店ではカスタマイズモデルでもポイント還元の対象となる店舗もあります。
東京都内では、ソフマップ系列店でCTOにポイントが付きます。
秋葉原のソフマップ本館やMacCollection Akibaでは最大6%のポイント還元です。
ソフマップの各店舗はオンラインショップの店舗情報をご確認ください。
ソフマップ・ドット・コム
なお、13インチMacBook Proの新旧モデルだけを見た場合、
シングルコアパフォーマンスはHaswellからBroadwellで3~7%の増加、マルチコアは3~6%の増加となりました。
したがって、13インチMacBook ProではMacBook Airほど一押しモデルはなさそうです。
ただし、MacBook Proでは感圧タッチなど機能面で旧モデルよりも優れているので、これから買うならやはり新型の方が長く使えるでしょう。
Source:Primate Labs