iPadで、どの容量を選ぶか、どの容量がおすすめか。
iPhoneやiPadを購入する前に誰もが悩んだ経験があるかと思います。
昨年、iPadのおすすめ容量を検討した記事は、このブログでも上位の人気記事です。
しかし、今年、「iPad Air 2」「iPad mini 3」では昨年まで容量のラインナップが変更され、iPad Air2ではiPhone6と同じ高画質なカメラを搭載しました。
そこで、新しいiPadに合わせ内容を見直し、2014年版として新たにiPadのおすすめ容量を検討する記事を書きました。
まずは結論から
とりあえず、結論から先に書けば、
- 16GBモデルは、極力選択すべきではない
- 64GBモデルは、あらゆる面でベストの選択
- 迷ったら大きい方を選ぶ
です。
以下、ポイントに沿って確認していきます。
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容量と価格から検討する
容量ごとの価格差を見ると、容量が1ランクアップするごとに1.1万円上乗せされます。
16GBと128GBとの容量差は8倍です。一方、価格差は、iPad Air2 Wi-Fiで約1.4倍ほどです。
Apple Storeでの価格は次の通り(税別)。
iPad Air 2
Wi-Fiモデル/Wi-Fi+Cellularモデル
- 16GB 53,800円/67,800円
- 64GB 64,800円/78,800円
- 128GB 75,800円/89,800円
iPad mini 3
Wi-Fiモデル/Wi-Fi+Cellularモデル
- 16GB 42,800円/56,800円
- 64GB 53,800円/67,800円
- 128GB 64,800円/78,800円
次に、1GB当たりの本体価格を見てみます。
どんな目的でiPadを使いたいのか=何に容量を使うのか
高品質なゲームを楽しむ、映画を堪能する、ウェブブラウジングやメールを利用する、絵を描く、などiPadの楽しみ方は人それぞれだと思います。
iPadでどんなことをしたいのか、で使う容量は自ずと決まってくると思います。
下記で詳しく見ていきますが、ゲーム、映画やビデオ、マンガなどの電子書籍などを楽しみたい場合、より大きな容量があった方が断然便利です。
デフォルトの空き容量を知る
デバイスの種類によって若干異なりますが、16GBでは、デフォルトでユーザーの使える容量は約13GBです。手元のiPad mini2(iPad mini Retina)16GBモデルでは最大容量は12.73GBでした。
iOSアップデート時の必要な空き容量を知る
iOS7からiOS8へアップデートの際、多くの16GBモデルユーザーは、5~6GBというアップデートのために必要な空き容量を確保するために苦労しました。
iOS8.xへの細かなアップデートでは、それほど大きなスペースは必要ないかもしれません。たとえば、手元のiPhoneではiOS8.0.2からiOS8.1へのアップデート容量は127MBでした。
しかし、来年、iOS9へアップデートする際、16GBは再び苦労することになると予想できます。
どこに保存するのか~ローカルとクラウド・ストレージの違いを知る
待望のiCloud Drive
「どんな種類のファイルも」「プレゼンテーション、スプレッドシート、PDF、画像といったあらゆる種類のファイルをすべてiCloud Driveの中に安全に保存でき」ます。
しかも、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Windows、つまり、Android以外のほぼすべてのデバイスで利用できます。
容量は5GBまでが無料、20GB/月額100円、200GB/月額400円、500GB/月額1200円、1TB/月額2400円。
iCloud Driveのほかにも、Googleドライブ、Dropbox、Microsoft OneDriveなど、いずれもiOSデバイスに対応します。
クラウド・ストレージの落とし穴
クラウドを使えば、iPadの容量の少なさを十分補えると思います。
ただし、重要な点として明記しておきたいのは、十分に活用するにはネットワーク環境が必要という点です。
家の中であれば、Wi-FiがあればOKです。しかし、外出先では、Wi-Fiアクセスポイントを利用するか、携帯電話通信が必要になります。
iPad自体に携帯電話通信がなくとも、iPhoneなどでテザリングすればOKです。ただし、通信量には常に注意を払う必要があるでしょう。
映像などデータ量の大きいコンテンツを視聴する際には特に通信量に気をつけなくてはなりません。
クラウド上のデータを一旦iPadに保存して、つまり、ローカルファイルとして利用することもできます。しかし、今度はiPadのストレージ容量が結局は重要となるでしょう。
というわけで、クラウド・ストレージも一長一短があります。
続いて、保存する対象ごとに検討してみます。
写真・ビデオ
iPad Air2はiPadシリーズで初めて8メガピクセルのカメラを搭載しました。
iPhoneと同等の高画質な写真やビデオを撮影できるのと引き換えに、多くの容量を食われることになります。
撮影した写真やビデオは、常にiCloud Driveなどクラウドにアップロードしておくことで、iPad本体のストレージを節約することは可能です。
iPad Air2やiPad mini3では1080p HDの高画質ビデオ撮影が可能です。目安として、1時間の1080p動画はおよそ10GBの容量を消費します。
アプリ、ゲーム、メディア(コンテンツ)
アプリ
アプリ自体で容量のあるのはもちろん、たとえば、Googleドライブなどのアプリは、オンラインでデータを利用していてもローカルデータを消費します。手元のiPhoneでGoogleドライブの容量はデータ込みで2.3GBでした。
ゲーム
特に良質な作品であれば1GB以上の空き容量を必要とすることもあります。
映画・動画
映画や動画では、SD画質でも1作品で1~3GB、HD画質であれば3~6GBは必要です。
たとえば、H264形式MP4(640×360ピクセル)でエンコードしたTV番組は、30分のアニメで280MB程度、1時間のドラマで700MB程度、2時間の映画で1.5GBです。12回のTVアニメシリーズで3.4GB近くになります。
音楽
音楽であれば、iTunes Matchなどストリーミングサービスを利用することは可能です。ただし、ストリーミングといえど、オフライン再生のためにはローカルストレージを必要とします。
容量別のおすすめ
16GB
16GBモデルは、アプリやコンテンツを保存していなくとも、デフォルトで13GBほどしかありません。
撮影した写真やビデオは常にクラウドにアップしておき、ゲームや映画は、その都度コンテンツをダウンロードして試聴するというようなスタイルであれば、16GBでも何とかこなせるかもしれません。
そして、iOSのアップデート時には、常に本体の空き容量に気を配る必要があるでしょう。
64GB
64GBモデルは、おそらく大部分のユーザーにとって満足できるサイズです。
少し前まで、64GBはiOSデバイスで最大の容量でした。
これまで16GBからプラス2万円で64GBが購入できましたが、現在はプラス1.1万円で手に入ります。
これだけの容量があれば、iPadの用途が限定されることもないでしょう。ゲーム、映画、音楽などあらゆるコンテンツを保存しておくにも、写真やビデオを撮影するにも、いきなり不満が出てくるようなことはまずないはずです。
128GB
128GBモデルはiOSデバイスで最も大きな容量です。
128GBモデルを考慮する方は、他の容量や価格について悩むことはほとんどなかったのではないでしょうか。
容量的には、MacBook AirなどMacシリーズにも匹敵します。少し前まで、Macにさえそれよりも小さな64GBがラインナップされていたこともあったのですから。
最後に、少し視点を変えて見てみましょう。
買い換え頻度で容量を選ぶ
もし、来年新モデルを購入する気持ちがあれば、今年、たとえ容量選びに失敗しても、1年間我慢すれば済みます。
一方、2年、3年とできるだけ長い期間、iPadを使いたいのであれば、容量選びはもっと慎重に行う必要があります。
したがって、頻繁に買い替えないのであれば、できるだけ大きな容量を選ぶべきです。