Surface Pro2分解レポート Surface Proと同じバッテリー容量 SK Hynix製mSATA SSDやメモリー細部にわたりHaswellに最適化された設計

Microsoftは、Appleに競うように、新型「Surface 2」および「Surface Pro 2」を発売しました。Surface2はiPad Airと、Surface Pro2はたとえばMacBook Pro（Late 2013）と、性能的にも価格的的にもライバル関係にあります。しかし、競い合っているのは、何も性能や価格だけではないかもしれません。
iFixitが行っているSurface Pro2の分解レポートを見ると、Surface Pro2の部品交換可能性や分解し難さは、MacBook AirやMacBook Proにも匹敵し、決して引けを取りません。

Microsoft Surface Pro 2 Teardown：iFixit
今回、分解されているのは「Surface Pro 2 128GBモデル」です。
Surface Pro2を分解するには、膨大な量の接着剤と、わずか907gの筐体に埋め込まれた90本以上のネジと格闘する必要があります（ネジを減らせば更に軽量化されそう）。ディスプレイアセンブリはガラスパネルとLCDとが融合し故障すればアセンブリごと交換です。しかし、それを取り外すにも数本のリボンケーブルを切断せず行うのは困難です。

（Surface Pro2の本体を固定している接着剤を溶かし開こうとしているところ。黒色の接着剤が大量に使用されている）
SSDは、幸いにもはんだ付けではありません。しかし、上述のように、接着剤を溶かしてマザーボードに辿り着かなければなりません。

（Surface Pro2のSSD）
搭載されていたのはmSATA SSDでSK Hynix HFS128G3AMNB 128GBでした。インターフェースはSATA 6Gbps、SK Hynix H27QEGDVEBLR NANDフラッシュ、Link A Media LM8700AA SSDコントローラを採用しています。前モデルはMicronおよびMarvell製が採用されていました（第1世代Surface Pro 64GBにはmSATA接続のMicron RealSSD C400を搭載）。
なお、同じ128GBモデルでも、製造ロットごとに搭載されるSSDも異なる可能性があります。日本で発売された128GBモデルの1つには、Liteon LMT-19nmBGA-128G-DSが採用されていたという情報もあります（AKIBA PC Hotline!）。
続いて、マザーボードです。
表面には、SK Hynix H9CCNNN8JTML 4GB LPDDR3 RAM（赤色の囲み）、Atmel MXT154Eタッチスクリーンコントローラ（オレンジ）、Realtek ALC3230オーディオコーデック（ピンク）などが搭載されています。

（Surface Pro2のマザーボード：表面）
裏面には、Intel Core i5-4200U（赤）、Marvell Avastar 88W8797 Integrated 2x2 WLAN/Bluetooth/FM Single-Chip SoC（黄色）などが直付けされています。

（Surface Pro2のマザーボード：裏面）
バッテリーはLG Chem Escalade 42Wh 7.4V 5676mAhであり、これは第1世代Surface Proとまったく同じ容量です。Surface Pro2のバッテリー駆動時間は約7時間。Surface Proの4〜5時間と比べて75％のバッテリー寿命向上です（更に、Surface Pro2はSurface Proよりも0.5mm薄型化）。駆動時間の延長は、バッテリー容量を大きくすることで得られたのではなく、Haswellプロセッサの採用、そして、より効率的なった電力管理によるものだとiFixitは指摘しています。

（Surface Pro2のバッテリーユニット）
その他、冷却ファンは2基搭載されています。ファン自体はSurface Proとは同一であり、設置位置なども同じようです。第1世代からの冷却方法の変更はソフトウェアベースで行われ、消費電力を抑えるため最小の動作を行うようになっていると説明されています。Surface Pro2は、消費電力の低いHaswellに合わせ、細部にわたりさまざまな調整が行われているようです。
Surface Pro2については下記記事もご覧ください。