新型MacBook Pro Retina(Late 2013)13インチ、前モデル(Early 2013)のCPU、グラフィックス、内蔵ストレージの合計9つのベンチマーク結果と考察をMacworldが行っています。
テストは、CinebenchやUnigine Valley BenchmarkなどGPUやCPUベンチから、iTunesのエンコード、iPhotoのインポート、PhotoShopのアクションスクリプト、ファイルコピーの速度など実際の作業についても行われています。
新モデルを購入する上で非常に参考になると思います。
新型MacBook Pro Retina(Late 2013)13インチ:Apple Store (Japan)
新型MBPとテスト対象機種
新型MacBook Pro Retina(Late 2013)は合計5モデル(13インチが3モデル、15インチが2モデル)で構成されます。13インチはデュアルコアのHaswell、15インチはクアッドコアのCrystalwellプロセッサを搭載します。いずれもIntelの新しいIris統合グラフィックスを内蔵し、15インチ最上位モデルだけにディスクリートGPUとしてNvidia GeForce GT 750 (2GB)が搭載されます。
今回、13インチの2モデル(ローエンドおよびハイエンド)のベンチマークが計測されています。ミドルエンドはローエンドと同じCPUでありローエンドの2倍のメモリー(8GB)とSSD(256GB)を搭載します。
- ローエンド(ME864J/A):Core i5-4258U(2.4GHz)/4GB RAM/128GB SSD
- ミドルエンド(ME865J/A):Core i5-4258U(2.4GHz)/8GB RAM/256GB SSD
- ハイエンド(ME866J/A):Core i5-4288U(2.6GHz)/8GB RAM/512GB SSD
加えて、Ivy Bridgeを搭載した前モデルMacBook Pro 13インチ Retina Display(Ealy 2013)のテストも行われ、新モデルとの比較が行われています。
テスト対象
- 新型13インチローエンド Late 2013(ME864J/A):Core i5-4258U(2.4GHz)/4GB RAM/128GB SSD
- 新型13インチハイエンド Late 2013(ME866J/A):Core i5-4288U(2.6GHz)/8GB RAM/512GB SSD
- 旧型13インチハイエンド Ealy 2013(ME662J/A):Core i5-3230M(2.6GHz)/8GB RAM/256GB SSD
概観
新モデルは、特にグラフィックスパフォーマンスにおいて、前モデルを大きく凌駕しています。一方、プロセッサについても、GPUほどではありませんが、確かに新モデルの方が優れた結果を出しています。
ストレージテストでは、興味深い結果が出ました。新型MacBook Pro(MBP)は、新型MacBook Air(MBA)と同様にPCIe接続のSSDを搭載しています。そのおかげで前モデルのSATA接続SSDの2倍という転送速度を計測しました。一方で同じ新モデルでも、ストレージ容量によって明確な違いも現れています。
グラフィックスのパフォーマンス
Cinebench OpenGL、Unigine Valley Benchmarkにおいて、新モデルは前モデルよりも45〜50%も高いフレームレートを記録しました。さらに、Unigine Heaven Benchmarkでは、新モデルは前モルと比べて約65%のフレームレート向上が見て取れます。
(Cinebench OpenGL、Unigine Heaven Benchmark、Unigine Valley Benchmarkのテスト結果)
CPUのパフォーマンス
CinebenchのCPU結果において、新型ハイエンドは旧型ハイエンドよりも5%ほど上回っていました。内蔵SSDを使ったHandbrakeのエンコードでは新型ハイエンドは11%、新型ローエンドは5%、旧型ハイエンドよりも高速でした。
(iTunes AAC→MP3エンコード、Cinebench CPU、MathematicaMark8のテスト結果)
(Handbrakeエンコード、iPhotoインポート、Photoshopアクションスクリプトのテスト結果)
内蔵SSDのパフォーマンス
MBP新モデルではいずれも新たにPCI Express(PCIe)接続のSSDが搭載されています。前モデルでは従来からあるSATA接続のSSDです。PCIe SSDは、6月に発売された新型MacBook Air(Mid 2013)でMacBookシリーズでは初めて採用されました。そして、非常に高速であることがMBAのテスト結果より判明していました。
今回のテストは、まず、内蔵SSD内で一方から他方へ6GBのファイルをコピーすることで計測されました。
(6GBコピー、圧縮6GBコピー、解凍6GBコピーのテスト結果)
新型ハイエンド(512GB)は旧型ハイエンド(256GB)より33%も高速でした。一方、新型ローエンド(128GB)はそうではなく、旧モデルよりも低速であるという結果でした。
続いて、BlackmagicDisk Speed Testを用い計測が行われました。その結果、新型ハイエンド(512GB)は、新型ローエンド(128GB)よりも2倍も高速であることがわかりました。書き込みテストでは前者は710MB/s、後者は315.9MB/sという結果です。一方、読み込みテストでは両者の差は縮まり、前者は733.9MB/s、後者は700MB/sでした。旧型ハイエンドは書き込み393.1MB/s、読み込み451MB/sでした。
一般にSSDは容量が大きいほど高速です。また、SSDに使用されるNANDフラッシュやSSDコントローラの種類によっても速度は左右されます。
ちなみにiFixitの分解により、新型13インチローエンドの128GB SSDにはSanDisk製NAND FlashとMarvell製SSDコントローラが採用されていました。また、今回のテスト対象ではありませんが、新型15インチローエンドはNAND Flash、コントローラともにSamsung製でした。
なお、Appleは、モデルよってSSDメーカーを固定しているのかどうかは不明です。製造時期などによっても搭載されるSSDの供給元は異なる可能性もあります。
新型MacBook Pro Retina(Late 2013)については、下記記事もご覧ください。
- 新型MacBook Pro Retina(Late 2013)、MacBook Air(Mid 2013)ベンチマーク比較 新旧モデルの性能差
- 新型MacBook Pro Retina(Late 2013)が新発売 前モデルとの違いなどみ
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