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iPadmini Retinaディスプレイモデルを現在の技術で作ると販売価格は最低50ドル上昇:Cult of Mac

iPad miniを現在の技術と部品コストで生産するとすれば、その製造コストは246.52ドルに上昇し、現行製品の188ドルよりも50ドル以上高くなる、そんな試算をCult of Macが行っています。
iPhone5、iPad mini、iPod touch第5世代
写真はiPhone5、iPad mini、iPod touch第5世代
iPad miniにRetinaディスプレイを搭載する場合、単純に液晶パネルだけをRetinaにすればいいわけではなく、プロセッサやバッテリーもより高性能なものにする必要があります。解像度が高くなれば、より強力なCPUやGPUで描画しなければならず、チップが高性能になれば消費電力も上がります。また、液晶パネルが高精細になれば、それを照らす強力なLEDバックライトが必要になり、それもまたバッテリー消費を大きくする要因となります。
そこで、Retinaディスプレイのコストに加えて、プロセッサとバッテリーのコストも追加されることになります。Cult of MacはiSuppliが試算した製造コストからそれらの価格を割り出し、iPad mini Retinaディスプレイモデルの製造コストを計算しています。なお、Cult of Macは、32nmプロセスのA5Xチップなど現在はまだ製造されていないパーツが搭載されると予想しつつ試算を行っています。A5XチップはiPad3に搭載されており45nmプロセスで製造されています。iPad miniに燃費効率の良くない45nmのA5Xを搭載することはiPad miniのサイズやバッテリーからみても困難です。
その結果、各パーツの原価は次のように上昇します。

  • ディスプレイおよびタッチスクリーン:現行80ドル→Retinaモデル123.62ドル
  • プロセッサ:現行13ドル→Retinaモデル23ドル
  • バッテリー:現行13.5ドル→Retinaモデル18.9ドル

合計するとiPad mini Retinaモデルは現行製品よりも58.52ドル高くなります。現行のiPad miniは最も低価格なWi-Fi 16GBモデルが329ドル(28,800円)です。そこから、Cult of Macは、iPad mini Retinaモデルは最も安いもので379ドルになるだろうとこの仮定を結論付けています。
この価格は、あくまで現在の技術で生産される場合です。もしこの試算通りにiPad mini Retinaディスプレイモデルと作ると、バッテリーは大きくなりiPad miniは厚ぼったくなります。また、重量も20gは重くなるとしています。そして、バッテリーの充電時間もずっと長くなります。現行iPad miniはiPhoneやiPodと同じ1A出力のACアダプターで充電できますが、iPad mini Retinaモデルは9.7インチのiPadと同じ高出力のACアダプターが必要になるかもしれません。
しかしながら、ディスプレイを始め各パーツは生産技術や生産量が上がるにつれ価格は下がる傾向があります。Cult of MacはiPhoneやiPadの新旧製品のディスプレイ原価の推移を参考にして、2013年にはiPad miniのRetinaディスプレイの価格は上の試算よりも下がり、109.73ドル程度になるだろうと予測しています。こうしたことを踏まえていけば、次期iPad mini Retinaディスプレイモデルは、現在のiPad miniと同じ価格帯で販売される見込みが高いとしています。
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